むっつり助平ギルド
むっつり助平をモットーに(?)世間的にはマイナーな自分的萌えジャンルに愛をそそぐヲタログ
※このブログは個人による趣味のための二次創作表現を含みますが、あらゆる原作・公式な団体とは関係ありません。全内容無断転載厳禁。※
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蒼操SS
仕事中に萌え萌えっと思いついて、帰りの電車で携帯で打とうとしたら充電が切れて、ノートに書こうと思ったらペンを忘れて、それでも萌えを書き出したくてペンシルアイライナーでノートに書くという荒行に出たにも関わらず、先ほど9割方タイプしたところでミスって全消ししてしまったトホホなMOONですorz(しかもノートに手書きしたのは半分だけなんだよ~ToT)
それでも頑張って書きなおしたらまた早朝になりましたが何か。 蒼紫様が葵屋に帰ってきて暫くしてからのお話です。↓ 恋する乙女のでりけぇとな秘密 「じいやの・・・・ばかああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!!!!」 秋の爽やかな夕暮れ時、ご近所に轟くような怒声が葵屋に響き渡った。 「なっ、なにゴト!?」 「操ちゃん、翁!?って、あら?操ちゃん?」 「何やら急に怒鳴ったかと思うとそのまま飛び出していってしもうたんじゃ。」 いつも蒼紫にべったりの操を連れだし、今日は久しぶりのでぇとと洒落こんだ翁。 二人で仲良く馬鹿騒ぎをして、たった今葵屋に帰ってきたばかりの所。 「何か怒らせるようなことしたんでしょう?翁。」 「何を言うかっ!わしゃあ只帰ってきて草履を下駄箱にしまっただけじゃ!」 「兎に角。もう日も暮れる。操のことだから滅多なことはあるまいが、一応迎えに行ってくる。」 「あら御頭。」 流石に操の只ならぬ声を聞きつけて、普段は騒ぎに興味を示さない蒼紫も自室から玄関に顔を出した。いそいそと下駄箱から自分の草履を取り出す蒼紫を見て、増と近は顔を突き合わせて微笑んだ。 「あ!そうかそういうことね!」 いきなり近が声を上げる。 「翁、やっぱりあなたって無神経だわ。操ちゃんはね、翁がただ草履を下駄箱にしまったから怒ったのよ。」 「ほ?」 翁は目を円くして、蒼紫でさえも下駄箱の最上段から草履を取り出しかけたままの状態で動きを止めて近を見ていた。 「ああ、わかったわ!なるほど、操ちゃんたら恋する乙女ね!」 「ホント、可愛いわよね!」 きゃぴきゃぴと笑い合う二人を、わけがわからないという顔で見ている男二人。 「翁、いつもの下駄箱での操ちゃんをちょっと思い出してみてよ。」 「小さい操ちゃんがぴょんぴょん背伸びしながら、一番上の段に草履をしまっている様子が浮かばない?」 「そう言われれば・・・近頃やたらとそんなことをしておったな。以前は普通に下の段を使っておったのに。」 「御頭は背が高いから、自然と最上段の隅が御頭の履物の定位置になっていたじゃない?」 「だから操ちゃん、毎回しまうのに苦労してでも、御頭の草履の隣に自分の草履をしまいたかったのね。」 「なのに翁が、なんにも考えないで最上段の御頭の草履の隣に、先に自分の草履を入れちゃったもんだから」 「翁のばかーっ!ね(笑)」 「愛されてますわね、御頭・・・あら?」 「さっきまでそこに居たのに・・・」 三人が気付いた時には、さっきまで其処に居た蒼紫の代わりに、開け放たれた戸が残るだけだった。 「操が小さい頃から、操の隣はあいつの定位置なんじゃのう。」 「老人の嫉妬は見苦しいわよ、翁。」 「操ちゃんは翁のこともちゃんと好きですよ。本当は一時だって御頭と離れたくないはずなのに、今日一日馬鹿騒ぎに付き合ってくれたんでしょう?」 「そうだ、操ちゃんのお夕飯、御頭の離れに一緒に運んじゃった方がいいわね。」 「そうね。さあ翁、お夕飯冷めちゃいますよ。あとは御頭に任せましょう。」 *** 西の空に紅い陽が沈んでいくのを、操は高台から見ていた。 片膝を抱えて、言いすぎた自覚と、引っ込みのつかない性格が、小さな胸をかき乱しては帰る機会を逸していた。 「・・・じいやに・・・謝んなきゃな・・・」 冷たい秋の風が、操の髪を揺らして通りすぎた。 「操。」 「・・・蒼紫様?」 大きく目を見開いて、振り向いた視線の先には、誰より愛しい、愛しい人。 「大分冷えてきたな。もう帰るぞ。」 「どうして、ここがわかったの・・・?っくしゅん!」 「ほら、そんな薄着でこんな所まで来るからだ。」 呆れたような声とは裏腹に、真綿で包むかのような優しさで、蒼紫は操の肩に腕を回す。 蒼紫の大きな体が暖かく、冷え切った自分の細い腕を、操はそっと蒼紫に巻きつける。 「だって、蒼紫様が迎えにきてくれるから、平気だもん。」 二人の影が一つになって、星が瞬き出した空の下を帰路につく。 「―――――さっきの答えだが」 「え?」 「お前の行くところくらいわかる。お前の隣は、俺の場所だからな。」 「蒼紫様・・・っ、気付いてたの?」 操は頬を真っ赤に染めて、恥ずかしそうに蒼紫を見上げる。 「さあな」 「えーっ、何それぇ~!」 後日、蒼紫が自分の履物をわざわざ腰を折って下の段に入れるようになったのを、増と近はまた笑みを浮かべて話していたとかいないとか。 ********************************************************** こう、ふたつのハブラシをこっそりキスさせて嬉しくなっちゃう同棲したてのカップルみたいな気分で(何それ)。 PR
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